「おいしかったのに、あのワインの名前を思い出せない」。そんな経験はありませんか。せっかく好みの1本に出会っても、記録がなければ次に選ぶときの手がかりが消えてしまいます。この記事では、初心者でも続けられるワインの記録メモの付け方と、その1本を次につなげるコツを紹介します。難しい専門用語は使いません。今日飲む1杯からすぐ始められます。
まず記録すべきは「名前・味の印象・飲んだ状況」の3つ
最初から完璧を目指す必要はありません。迷ったら、次の3点だけ押さえてください。
- ワインの名前(銘柄・生産者・国や産地・ヴィンテージ=収穫年)
- 味の印象(甘い/辛口、渋みの強さ、好きか苦手か)
- 飲んだ状況(いつ・誰と・どんな料理と一緒に)
この3つがあれば、お店やネットで同じワインをもう一度探せます。名前を控えるコツは、ラベルをスマホで撮っておくこと。あとから読み返すときに、産地や品種の文字情報がそのまま残るので便利です。
味の印象は、点数や一言でかまいません。「また買いたい」「私には渋すぎた」といったメモが、未来の自分への一番のアドバイスになります。

味わいを書くと「自分の好み」が見えてくる
記録を少し詳しくすると、単なる備忘録が「好みの地図」に変わります。慣れてきたら、次のような項目も足してみましょう。
| 項目 | 見るポイント | メモ例 |
|---|---|---|
| 色(外観) | 濃いか淡いか、透明感 | 明るいルビー色 |
| 香り | 果物・花・スパイスなど第一印象 | いちご、少し土っぽい |
| 味わい | 甘み・酸味・渋み・ボディの重さ | 酸味しっかり、渋み穏やか |
| 余韻 | 飲んだあと味が続く長さ | わりと長く残る |
こうしたメモを何本か続けると、「自分は酸味のある軽めの赤が好きらしい」といった傾向が見えてきます。好みが言葉になれば、お店で店員さんに相談するときも伝えやすくなります。
香りや味わいの言葉選びに迷ったら、テイスティング表現の基本(外観・香り・味わい)が役立ちます。「フルーティー」「スッキリ」といった言葉の意味を整理したい方は、味わい表現の意味をやさしく解説した記事もあわせてどうぞ。専門用語をひとつずつ自分の言葉にしていくと、記録がぐっと楽しくなります。

続けるコツは「その場で・短く・写真つき」
記録が続かない一番の原因は、後回しにすることです。飲み終えて時間が経つと、印象は驚くほど薄れます。だからこそ、飲んでいるその場で残すのがおすすめです。
- その場で書く:一口飲んだ直後の第一印象が一番正直です
- 短くていい:一言+点数でも立派な記録になります
- 写真を添える:ラベルと料理を撮れば、言葉が少なくても記憶がよみがえります
紙のノートでも始められますが、外食のたびに持ち歩くのは大変です。スマホなら、その場でさっと入力できて、写真もまとめて残せます。手書きが好きな方は自宅用ノート、外では写真中心、と使い分けても構いません。
飲んだその場で、名前・味の印象・写真をまとめて残せます。あなただけの1本コレクションが増えていきます。
Vinova — 地図で学ぶ、世界のワインアプリで開く飲む条件を変えると味の感じ方も変わります。同じワインでも温度やグラスで印象が動くことは、温度とグラスで味わいが変わる自宅実験の記事で紹介しています。記録に「飲んだ温度」を一言足すと、次に再現しやすくなるはずです。
お店での1杯もチャンス。飲んだら忘れる前にメモ
レストランやワインバーで出会う1本も、貴重な記録源です。グラスワインなら、気軽に何種類か試して比べられます。気に入ったら、店員さんに銘柄を尋ねてラベルを撮らせてもらいましょう。
コース料理などで少量を試させてもらう場面もあります。作法に不安がある方は、「テイスティングどうぞ」でやることの正解を先に読んでおくと安心です。マナーを知っておけば、味わいそのものに集中できます。
なお、お酒を楽しめるのは20歳以上です。記録に夢中になっても、飲む量はほどほどに。おいしさを長く楽しむための基本です。

記録を「次の1本選び」に活かす
集めた記録は、見返してこそ価値が出ます。ときどき読み返して、次のように使ってみてください。
- 好みの共通点を探す:気に入った数本の産地や品種が重なっていないか
- 買い物リストにする:「また買いたい」印のワインを控えておく
- 少しずつ広げる:好みに近い別の産地や品種へ、記録を頼りに一歩ずつ挑戦する
たとえば「好きな赤はイタリア産が多い」と気づけば、次は隣の産地を試す、という広げ方ができます。記録が増えるほど、選ぶ迷いは減っていきます。失敗買いも自然と少なくなるでしょう。
まとめ
気に入った1本を無駄にしないために、記録を習慣にしましょう。
- まずは名前・味の印象・飲んだ状況の3つから。ラベルは写真で残す
- 慣れたら色・香り・味わい・余韻を書き足し、自分の好みを言葉にする
- その場で・短く・写真つきが続けるコツ。読み返して次の1本選びに活かす
小さなメモの積み重ねが、あなたのワイン選びを確実に上達させます。まずは今夜の1杯から、記録を始めてみてください。





