オレンジワイン&ペットナット流行の理由

今なぜオレンジワインとペットナットが人気なのか、その背景と味わいの特徴、どんな産地・タイプがあるかを結論からやさしく解説。次に飲む一本を選ぶヒントまでまとめました。

オレンジワイン&ペットナット流行の理由という記事タイトルと、ワインバーのカウンターに並ぶオレンジワインと発泡するペットナットのグラスを背景にしたサムネイル
オレンジワイン&ペットナット流行の理由という記事タイトルと、ワインバーのカウンターに並ぶオレンジワインと発泡するペットナットのグラスを背景にしたサムネイル
目次

ワインバーやおしゃれなカフェのメニューで「オレンジワイン」「ペットナット」の文字を見かける機会が、ここ数年でぐっと増えました。なぜ今この2つが盛り上がっているのでしょうか。結論を先に言うと、飲み手が「わかりやすい高級感」より「個性と物語」を求めるようになったからです。この記事では、流行の背景、それぞれの味わい、どんなタイプがあるかを、選ぶときの目線で整理します。

結論:なぜ今オレンジワインとペットナットが人気なのか

理由はひとつではありませんが、大きく次の3つにまとめられます。

  • 「他と違う一杯」を楽しみたい人が増えた:定番の赤・白に飽きた層が、色も味も新鮮なタイプを探している
  • 自然派(ナチュール)ブームと重なった:手を加えすぎない造りへの関心が、この2つを後押しした
  • 料理との相性が広い:和食やスパイス料理など、従来のワインが苦手だった皿に合わせやすい

オレンジワインとペットナットは、まったく別のものです。オレンジワインは「色・造り方」の分類ペットナットは「泡の造り方」の分類を指します。まずここを押さえておくと、メニューで迷いません。それぞれの言葉の意味を基礎からおさらいしたい方は、オレンジワインと自然派ワインの違いを先に読むと理解が早いはずです。

ワインバーのカウンターに並ぶオレンジワインと発泡するペットナットのグラス

オレンジワインとは?白ブドウなのに琥珀色になる理由

オレンジワインは、白ブドウを、赤ワインのように果皮ごと漬け込んで造ったワインです。この漬け込みを「醸し(かもし)」、専門的にはスキンコンタクトと呼びます。

通常の白ワインは、搾った果汁だけを発酵させるため、色は淡く渋みもほとんど出ません。いっぽうオレンジワインは、果皮や種を果汁に浸したまま発酵させます。すると果皮の色素とタンニン(渋み成分)が溶け出し、色は琥珀色に近づき、白ワインらしからぬコクと軽い渋みが生まれます。

  • :淡い黄金色から濃い琥珀色まで、漬け込む長さで変わる
  • :白ワインより厚みがあり、紅茶や干し柿を思わせるニュアンスが出ることも
  • 産地:ジョージアの甕(クヴェヴリ)仕込みが原点とされ、今はイタリア北東部やスロベニアなど各地に広がる

「渋みのある白」という新鮮な味わいが、赤も白も飲み慣れた人の好奇心を刺激しています。

ペットナットとは?シャンパンとどう違う?

ペットナットは「ペティヤン・ナチュレル(pétillant naturel)」の略で、直訳すると自然な弱発泡という意味です。発酵の途中でまだ糖が残っているうちに瓶へ詰め、瓶の中で発酵を続けさせて自然に泡を閉じ込める造り方を指します。この製法は「メソッド・アンセストラル(古式製法)」とも呼ばれます。

シャンパンとの違いを整理すると、次のようになります。

項目ペットナットシャンパン(伝統製法)
泡の付け方最初の発酵の続きを瓶内で一度仕上げた酒に糖と酵母を加え二次発酵
泡の強さやさしく穏やかなことが多いきめ細かく力強い
味わいフレッシュで素朴、にごりが出ることも複雑で洗練された印象
価格帯手に取りやすいものが多い高価格帯が中心

かっちりした高級シャンパンに対し、ペットナットは気取らないカジュアルな泡として支持されています。栓が王冠(ビールのような金属栓)のものも多く、その気軽さも人気の一因でしょう。

王冠栓のボトルからグラスに注がれる、にごりのある弱発泡ペットナット

流行の背景にある「自然派」という大きな流れ

オレンジワインもペットナットも、**自然派(ナチュール)**の広がりと切り離せません。畑では農薬を控え、醸造では培養酵母や添加物をできるだけ使わない——そんな造りへの共感が、この2タイプを後押ししました。

背景には、食全体で高まるサステナビリティ志向があります。環境に配慮した農法や、飲み手の価値観に寄り添うワイン選びへの関心は、年々強まっています。この流れをもっと知りたい方は、サステナブル/ヴィーガンワインの違いもあわせてどうぞ。

ただし注意したいのは、「オレンジワイン=必ず自然派」ではない点です。オレンジワインは造り方の分類、自然派は栽培・醸造の姿勢の話なので、軸が違うのです。自然派でないオレンジワインもあれば、その逆もあります。ここを混同しないことが、選ぶときの安心につながるでしょう。

「醸し」「二次発酵」といった言葉が出てくると、味の想像がぐっと具体的になります。造りの基本を押さえると、流行のワインも自分の言葉で選べるようになります。

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初めての一本の選び方と楽しみ方

トレンドを味わってみたいなら、次のポイントを目安にすると失敗しにくいはずです。

  • オレンジワインは温度に注意:冷やしすぎると渋みが立つので、白より少し高め(10〜14度前後)がなじみます
  • ペットナットは開栓に注意:にごりや澱があるものは、冷やしてからそっと開けると吹きこぼれにくい
  • 料理は「難しい皿」に合わせる:出汁の効いた和食、発酵食品、スパイスカレーなど、通常のワインが苦手な皿でこそ真価を発揮します
  • まずはグラスで試す:ワインバーで1杯ずつ頼み、好みの方向性を確かめてからボトルへ進むと安心です

こうした「話題のワイン」は、映画やドラマがきっかけで広がることもあります。作品を入り口にワインへ親しみたい方は、映画・ドラマ・漫画に登場する名ワインものぞいてみてください。

なお、お酒を楽しめるのは20歳以上です。体質や体調に合わせ、適量を心がけましょう。

まとめ

オレンジワインとペットナットの流行を、最後に振り返ります。

  • 人気の理由は、定番に飽きた飲み手の「個性と物語」への関心と、自然派ブームの重なり
  • オレンジワインは白ブドウを果皮ごと漬け込んだ、琥珀色で軽い渋みのあるワイン
  • ペットナットは発酵の途中で瓶詰めする、素朴でカジュアルな弱発泡ワイン
  • どちらも難しい料理に合わせやすく、グラスで気軽に試すのがおすすめ

言葉の意味と造りの仕組みがわかると、メニューの1行から中身が想像できるようになります。まずは基礎を押さえて、次の一杯を自分の目で選んでみてください。

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