海外のスーパーやワインショップで、棚の前に立ったまま固まってしまう。銘柄も産地も英語だらけで、どれを選べばいいか分からない。そんな経験はないでしょうか。結論から言えば、覚えるべき英語はほんの少しです。「予算」「好み」「相談」の3つを伝えられれば、店員さんが最適な1本まで案内してくれるでしょう。この記事では、旅先でそのまま口に出せるフレーズを場面ごとに紹介します。
まず覚えるのはこの3フレーズ
売り場で最初に困るのは、店員さんへの話しかけ方です。難しい構文は要りません。次の3つだけ持っておけば、たいていの場面を切り抜けられます。
- 予算を伝える:I'm looking for a bottle around 15 dollars.(15ドルくらいの1本を探しています)
- 好みを伝える:I like dry red wine.(辛口の赤が好きです)
- おすすめを聞く:What would you recommend?(何がおすすめですか?)
この3つは、順番に言うだけで会話が成立します。「予算はこれくらい」「好みはこう」「で、おすすめは?」という流れですね。値段の言い方は around(〜くらい)を添えると幅を持たせられて便利です。under 20 dollars(20ドル以下)という言い方も、上限だけ決めたいときに役立ちます。
海外のレストランでの注文フレーズは別記事にまとめています。食事と一緒に頼む場面はワインを注文する英会話フレーズ集も合わせて読んでみてください。

好みを英語で伝える単語帳
「辛口の赤」までは言えても、その先の細かいニュアンスで詰まりがちです。味の方向性を表す基本語をまとめました。これだけあれば、好みの8割は伝わります。
| 日本語 | 英語 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 辛口 | dry | 甘くないワイン全般 |
| 甘口 | sweet | デザート向け・甘いのが好き |
| 軽い | light-bodied | 飲みやすい・さっぱり |
| 重い・しっかり | full-bodied | 肉料理に・濃いめ |
| フルーティー | fruity | 果実味がはっきり |
| 渋みが少ない | not too tannic | 渋いのが苦手なとき |
たとえば「渋いのは苦手だけど、しっかりした赤が飲みたい」なら、I want a full-bodied red, but not too tannic. と言えば通じます。tannic(タニック)は渋みを表す言葉で、渋みの成分タンニンから来ているのです。渋みが苦手な人向けの選び方は渋みの少ない飲みやすい赤ワインの探し方でも触れています。
白なら、crisp(キリッとした)や refreshing(さわやか)という語も役立ちます。I'd like a crisp white. で、すっきりした白を頼めます。

料理や場面から選んでもらう
味の言葉が思いつかないときは、「何と一緒に飲むか」を伝えるのが近道です。店員さんは料理との相性でおすすめを絞ってくれます。
- What goes well with steak?(ステーキに合うのは?)
- I'm having pasta tonight.(今夜はパスタを食べます)
- It's a gift for a friend.(友達へのプレゼントです)
What goes well with 〜? は「〜に合うのは?」という万能フレーズ。魚なら fish、チーズなら cheese に入れ替えるだけで応用できます。プレゼント用なら for a gift と添えると、見た目のよいボトルを選んでくれることもあります。
産地から選びたい人は、国名や地方名を言うのも手です。Do you have something from Italy?(イタリア産はありますか?)のように尋ねれば、棚の場所まで案内してもらえます。
産地や品種の基本を知っておくと、英語のラベルもぐっと読みやすくなります。地図で世界の産地をたどりながら、無料の演習問題で少しずつ覚えてみませんか。
Vinova — 地図で学ぶ、世界のワインアプリで開くラベルから読み取る最低限の英語
棚には店員さんがいないことも多いものです。そんなときはラベルの英単語が頼りになります。ボトルの表と裏に、選ぶヒントが書かれています。
- 産地:Product of France(フランス産)など、国名の表記を確認
- ぶどう品種:Cabernet Sauvignon や Chardonnay など、品種名が大きく書かれていることが多い
- 味の目安:裏ラベルに dry / medium / sweet と甘辛が示される場合がある
- アルコール度数:13.5% vol のような表記。数字が高いほど飲みごたえが増す傾向
品種名が分かると、味の想像がつきやすくなります。たとえばカベルネ・ソーヴィニヨンはしっかりした渋みのある赤、シャルドネはふくよかな白、というように、品種は味の道しるべです。品種で選ぶ考え方はスーパーで失敗しない1000円ワインの選び方でも紹介しているので、旅の前に眺めておくと安心でしょう。
なお、ヴィンテージ(収穫年)の良し悪しまで気にする必要は、ふだん飲みの1本では基本的にありません。まずは産地と品種、そして予算で選べば十分です。

会計・受け渡しでのひとこと
選び終えたら、あとは会計です。ここでも構える必要はありません。
- I'll take this one.(これをください)
- Can you gift-wrap it?(ラッピングできますか?)
- Could I have a paper bag?(紙袋をもらえますか?)
割れ物なので、Could you wrap it carefully?(丁寧に包んでもらえますか?)と一言添えると安心です。持ち帰りで飛行機に乗せる場合は、機内持ち込みや預け荷物のルールも国や航空会社で異なります。渡航前に確認しておきましょう。
ワイナリーを訪れて試飲から購入まで楽しみたい人は、見学ならではの会話をまとめたワイナリー見学・試飲・購入で使う英語も参考になります。
まとめ
海外での1本選びは、少しの英語で驚くほどスムーズになります。最後に要点を振り返ります。
- 「予算・好み・おすすめ」の3フレーズがあれば、店員さんが最適な1本へ案内してくれる
- 味の言葉に迷ったら、料理や場面(What goes well with 〜?)から選んでもらう
- 店員さんがいなければ、産地・品種・甘辛表示をラベルで確認する
英語のハードルよりも、産地や品種を少し知っておくことが、実は一番の近道です。ラベルの意味が分かれば、初めての売り場でも自分で選べるようになります。旅の前に、地図と演習問題で世界のワインに触れておきましょう。飲むのは20歳以上、そして適量を心がけてくださいね。





