海外のレストランやワイナリーで「どんな味が好き?」と聞かれ、言葉に詰まった経験はないでしょうか。結論から言うと、覚えるべき英単語はごくわずかです。**甘辛(dry / sweet)・ボディ(light / full-bodied)・果実味(fruity)・酸味(crisp)・渋み(tannic)**の5つの軸さえ押さえれば、好みはほぼ伝わります。この記事では、それぞれの表現と、店員にそのまま使えるフレーズをまとめました。
まず結論:味を伝える5つの軸だけ覚える
ワインの味わいは、次の5要素で大まかに表現できます。日本語の感覚と対応させて覚えると忘れません。
| 軸 | 日本語 | 英語 | 反対語 |
|---|---|---|---|
| 甘辛 | 辛口/甘口 | dry / sweet | — |
| ボディ | 軽い/重い | light-bodied / full-bodied | — |
| 果実味 | 果実味豊か | fruity | — |
| 酸味 | スッキリ | crisp / fresh | soft |
| 渋み | 渋い | tannic | smooth |
この5語を組み合わせるだけで、「a dry, full-bodied red(辛口でどっしりした赤)」のように、自分の好みを一息で言えるようになります。まずはこの表を頭に入れてください。

「辛口」は英語で dry ── 甘辛を伝える
日本語の「辛口」は、英語では dry です。唐辛子の辛さ(spicy)とは別物なので注意しましょう。糖分が少なく、甘さを感じないワインを dry と呼びます。
- 辛口:dry(例:a dry white)
- やや辛口:off-dry(ほんのり甘みが残る)
- 甘口:sweet(デザートワインなど)
「甘くないワインが好き」と言いたいときは、I prefer dry wine.(辛口が好みです)で十分伝わります。逆に、食後の甘いワインを探すなら Do you have a sweet dessert wine? と尋ねてみてください。
「辛口」「スッキリ」といった日本語表現そのものの意味を掘り下げたい方は、「フルーティー」「スッキリ」など味わい表現の意味もあわせて読むと、英語との対応がよりクリアになります。
ボディと果実味 ── light-bodied / full-bodied / fruity
「ボディ」は、口に含んだときの重さや飲みごたえを指します。水のように軽ければ light-bodied、口の中に密度を感じる濃厚なタイプなら full-bodied です。中間は medium-bodied と表現します。
果実の風味がはっきり感じられるワインは fruity。ベリーや柑橘の香りが前面に出るタイプに使います。反対に、樽由来のバニラや香ばしさが効いたものは oaky と言うと通じやすいでしょう。
- 軽い赤/白:light-bodied
- どっしり重い赤:full-bodied
- 果実味が豊か:fruity
- 樽の風味がある:oaky
たとえば濃厚な赤が好きなら、I like full-bodied, fruity reds. とひと言。これだけで店員はぐっと選びやすくなります。

酸味・渋みを伝える ── crisp / tannic
すっきりした爽やかな酸味は crisp または fresh と表現します。白ワインやスパークリングでよく使う言葉です。酸がおだやかで丸みのあるタイプは soft と言い換えられます。
赤ワインの「渋み」は tannic。タンニン(ぶどうの皮や種由来の渋み成分)が強いワインを指します。渋みが穏やかで飲みやすいものは smooth。渋いのが苦手なら、I'd prefer something smooth, not too tannic.(渋すぎない、まろやかなものがいいです)と伝えましょう。
渋みや酸味を日本語のテイスティング用語から体系立てて理解したい方は、テイスティング表現の基本(外観・香り・味わい)が土台づくりに役立ちます。
飲んだワインを dry / full-bodied / fruity のタグで記録しておくと、自分の「好みの言葉」が自然と貯まります。次に英語で伝えるときの下書きになりますよ。
Vinova — 地図で学ぶ、世界のワインアプリで開く好みを店員に伝える実用フレーズ
軸となる単語がそろえば、あとは型に当てはめるだけです。そのまま声に出して使えるフレーズを挙げます。
- 好みを伝える:
I usually like dry, full-bodied red wine.(辛口でしっかりした赤が好きです) - おすすめを聞く:
Could you recommend a fruity white?(果実味のある白を勧めてもらえますか) - 予算を添える:
Something around 30 dollars, please.(30ドルくらいで) - 苦手を伝える:
I'm not a fan of sweet wine.(甘口は苦手です)
味の感想を言うときは、It's smooth and easy to drink.(まろやかで飲みやすい)のように、先ほどの5軸の単語を使えば十分伝わります。完璧な文法よりも、キーワードを1つ2つ的確に選ぶことのほうが大切です。
レストランでの注文全般や、ワイナリー見学での会話フレーズは、それぞれワインを注文する英会話フレーズ集とワイナリー訪問で使える英語にまとめています。旅先で慌てないよう、出発前に目を通しておくと安心です。
まとめ
ワインの味を英語で伝えるコツを振り返ります。
- 覚えるのは dry / full-bodied / fruity / crisp / tannic の5軸だけ。
- 「辛口」は spicy ではなく dry。渋みは tannic、まろやかは smooth。
I like a dry, full-bodied red.のように、単語を並べるだけで好みは伝わる。
まずは手元のワインを、この5つの言葉で言い換える練習から始めてみましょう。飲んだ1杯を英語のタグで記録していけば、自分だけの「味わい表現集」が育っていきます。次の海外での1杯が、きっと選びやすくなるはずです。なお、お酒を楽しめるのは20歳以上・適量の範囲でどうぞ。





