ルスター・アウスブルッフ
Ruster Ausbruch
ルスター・アウスブルッフD.A.C.(2020年認定)。貴腐甘口専用で最低糖度30度KMW・残糖最低45g/L。クヴァリテーツワイン認可の白品種が使用可能。
ルスター・アウスブルッフはノイジードル湖西岸の自由都市ルストで造られる貴腐甘口専用のD.A.C.。湖がもたらす霧で貴腐菌が付きやすく、アウスブルッフは最低糖度30度KMW(トロッケンベーレンアウスレーゼ相当)の濃密な甘口で、貴腐の付きやすさと酸の高さからヴェルシュリースリングが最重要品種とされる。中世以来の甘口産地として知られ、ルストは「甘口ワインの自由都市」の歴史をもつ。
重要ポイント
- 自由都市ルストの市域で造られる貴腐甘口専用のD.A.C.(2020年認定)
- 1542年にワイン樽へRの焼印を押すことが認可された、原産地呼称統制の最初期の例
- 1681年に皇帝レオポルト一世から自由都市の地位を得た
- 最低糖度30度KMW・残糖45g/L以上。手収穫が義務で機械収穫は不可
歴史
ルスト産の甘口ワインは中世からバイエルンからポーランドに至る交易圏で評価され、1542年にはマリア・フォン・ハプスブルクによってワイン樽にRの焼印を押すことが認可された。1681年、ルストは皇帝レオポルト一世から、金貨6万枚と2万8千Lのルスター・アウスブルッフと引き換えに自由都市の地位を得た。16世紀後半にオスマン帝国のハンガリー領有でトカイの生産・流通が失われると、神聖ローマ帝国領内での評価はいっそう高まった。
品種・スタイル
使用品種はクヴァリテーツヴァイン認可の白品種の1つまたはブレンドで、最重要品種は貴腐が付きやすく酸度の高いヴェルシュリースリング。ピノ・ブランも多く使われ、近年ではトカイの主要品種フルミントも人気である。他地域のトロッケンベーレンアウスレーゼに比べ、直接的な貴腐の要素が少なく、果実のフレッシュ感と生き生きした酸のある溌剌とした味わいとされる。
ライタベルクとの関係
地質はライタベルクD.A.C.と同じく石灰岩、シスト、砂利。生産地区はライタベルクD.A.C.の中にあり、ルスト産の辛口ワインは規定をクリアする限りライタベルクD.A.C.を名乗ることができる。
主要ブドウ品種
- ヴェルシュリースリング
- シャルドネ
- ピノ・ブラン