🇫🇷フランス
France
A.O.P.(A.O.C.)/I.G.P./Vin de France(地理的表示なし)の3段階。1935年A.O.C.制定、I.N.A.O.が管理
西ヨーロッパを代表する世界最大級のワイン生産国で、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、ローヌ、ロワール、アルザス、ラングドック・ルーションなど多彩な銘醸地を擁する。1935年に原産地呼称制度(A.O.C.)が制定され、I.N.A.O.の前身が設立されたことで、産地名とワインの結び付きを法的に保護する仕組みの礎を築いた。北部の冷涼な大陸性気候から南部の地中海性気候まで気候帯が幅広く、品種・スタイルともに極めて多様。JSA試験でも最重要・最大配点の章とされる。
試験頻出ポイント
- 2023年度の栽培面積は745,206ha、ワイン生産量45,879,279hL。栽培面積はスペインに次ぎ、生産量はスペイン・イタリアと首位を争う
- 2023年のワイン輸出額は112億ユーロで世界一
- 1935年にA.O.C.制定。I.N.A.O.の前身が設立され、今日のEU法上のA.O.P./D.O.P.の基礎を築いた
- EU分類で地理的表示ありはA.O.P.(A.O.C.)とI.G.P.、地理的表示なしはVin de Franceの3段階
- 栽培面積最大の品種はMerlot(114,785ha)、白ではUgni Blanc(92,514ha)
- 2009年3月以降、地域を問わず植え付け可能な品種が自由化された(A.O.C.は別途規定)
歴史
紀元前6世紀頃、フォカイア人がマルセイユ(マッサリア)に上陸した頃にブドウ栽培が始まり、ローマ人がローヌ・ボルドー・ブルゴーニュ・シャンパーニュへ広めた。中世には修道院が畑の拡大と品質形成に大きく関与した。19世紀後半にはベト病・ウドンコ病・フィロキセラが甚大な被害を与え、これを背景にバロン・ル・ロワやジョゼフ・カピュスらの運動を経て1935年にA.O.C.が制定された。
気候風土
北緯42〜51度(日本の北海道からサハリンに相当)に位置するが、北大西洋海流の影響で高緯度ながら厳寒を免れる。ボルドーやロワール下流は海洋性、ブルゴーニュ・アルザス・ロワール上流は大陸性または半大陸性、ラングドックやプロヴァンスは地中海性気候を示す。土壌も多様で、メドックの砂利質、右岸の粘土質、ブルゴーニュの粘土石灰質、ローヌ北部の片岩・花崗岩などが個性を形づくる。
ワイン法・格付け
A.O.C.の規定はブドウ栽培範囲・認定品種・最大収量・最低アルコール度数・剪定法・醸造法など細部に及ぶ。1949年に下位カテゴリーとしてV.D.Q.S.が設けられたが、EU共通ワイン法に準じて2011年までにA.O.C.昇格またはI.G.P.吸収の形で消滅し、従来のVin de PaysはI.G.P.へ名称変更された。
主要ブドウ品種
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- メルロ
- ピノ・ノワール
- シラー
- グルナッシュ
- シャルドネ
- ソーヴィニヨン・ブラン
- シュナン・ブラン
産地(地方)(10)
- シャンパーニュ地方AOCシャンパーニュ/村単位のグラン・クリュ(17村)・プルミエ・クリュ格付け
- アルザス・ロレーヌ地方AOCアルザス/アルザス・グラン・クリュ(51区画)/クレマン・ダルザス
- ロワール地方AOC(広域)
- ブルゴーニュ地方地方名・地区名・村名・プルミエ・クリュ・グラン・クリュの階層を持つ
- ジュラ・サヴォワ地方
- ローヌ地方AOC(コート・デュ・ローヌを頂点に、村名・クリュへと階層化)
- プロヴァンス地方・コルス島ロゼが主体
- ラングドック・ルーション地方赤が中心。バニュルス/モーリー等のVDN(天然甘口酒精強化)も特徴
- シュッド・ウエスト地方
- ボルドー地方AOCボルドー(地方名AOCから村名AOCまで階層的)
